• ホーム
  • 【電子版】 審判例にみる 家事事件における事情変更

【電子版】 審判例にみる 家事事件における事情変更

著/平田厚(明治大学法科大学院教授・弁護士)
単行本
商品コード
81260224
ISBN
978-4-7882-8314-5
サイズ
A5
巻数
1
ページ数
376
発行年月
2017年07月
カテゴリ
紛争・賠償
通常書籍、EPUB版電子書籍等はWebショップにてご案内しております。

詳細

※ 2017年7月10日(初版)発行

判断の指針となる事例を集約した唯一の書!
■ 家事事件の実務において問題となることが多い養育費や親権、相続などに関する事情変更について、事例を厳選し、分類・整理・検討しています。
■ 各事例では、「主文」「主張された事情」「事実経過」「裁判所の判断」を掲げた上で、問題の所在や裁判所の考え方を解説しています。
■ 家事事件の実務に精通した著者が豊富な経験を踏まえて執筆しています。

注意事項

本商品は、2017年7月10日(初版)に発行されたものです。

目次

第1章 総論

1 家事事件における事情変更の問題
2 契約法における事情変更の原則
3 家事事件における事情変更の特質
4 家事事件手続法78条の解釈
5 事情変更に基づく審判の要件
6 民法・家事事件手続法による事情変更に基づく審判の取消し・変更
7 取消審判と変更審判

第2章 婚姻費用分担に関する事情変更

概説
1 婚姻費用分担と事情変更の法理
2 事情変更において斟酌できる事情の範囲
3 婚姻費用分担における審判変更等の要件

第1 緩やかに変更を認めるもの
〔1〕 婚姻がすでに破綻の状態にある夫婦間において婚姻費用の分担を認めた事例
〔2〕 婚姻費用分担額の算定方式について、相手方が復職して予想された収入よりかなり高額の収入を得られるようになった現時点では実情に適さないものとして変更した事例
〔3〕 調停によって定められた婚姻費用分担額について、その後の双方の収入等の事情変更により、標準的な算定表を参照して減額変更した事例

第2 必要性と相当性を要件として変更を認めるもの
〔4〕 調停で定められた婚姻費用分担額につき、事情変更により調停の内容を維持することが不当な結果となっている場合は、その後の審判によって取消し・変更しうるのが相当であるとした事例
〔5〕 継続的法律関係を設定した調停は、その確定後生じた事情変更により、その内容を維持することが不当となった場合には、いつでも後の審判によって取消し・変更することができるとした事例
〔6〕 婚姻費用分担額が給付判決によって確定している場合について、その後の事情変更により、適正な額に減額する審判を申し立てることができるとした事例

第3 予見しえない事情がある場合に限定して変更を認めるもの
〔7〕 調停によって婚姻費用分担方法が定められた場合でも、その後事情変更が生じたときには、事情変更ないし民法880条の類推によって、その変更審判をすることができるとした事例
〔8〕 歯科医である夫が、勤務先の病院を退職して収入が減少したことを理由として、その前年に成立した婚姻費用分担調停において定められた分担額の減額を求めたが認められなかった事例

第4 事情変更による取消しの可否
〔9〕 離婚判決の言渡しがあったからといって婚姻費用分担金の仮払を命じる審判前の保全処分を取り消すべきでなく、事情の変更となるかどうかを判断すべきであるとした事例

第3章 面会交流に関する事情変更

概説
1 面会交流の概念
2 面会交流と事情変更の法理
3 事情変更において斟酌できる事情の範囲
4 面会交流における審判変更等の要件

第1 面会交流を禁止するもの
〔10〕 離婚訴訟の和解条項で面会交流を定めたものの、その後の事情の変更によって、子らの福祉を著しく害し、若しくは害する蓋然性が高いと認められるため、面会交流を禁止した事例
〔11〕 離婚後母のもとで監護されている子と父との面会交流を定めた調停条項を取り消し、一時的に面会交流を禁止した事例
〔12〕 離婚後毎月1回の面会交流を認める旨の調停が成立したが、相手方が背信的行動を重ねたことに基づいて、面会交流を定めた調停条項を変更し、面会交流を全面的に禁止した事例

第2 面会交流のルールを変更するもの
〔13〕 不適切な面会交流を繰り返し、申立人の養育監護に干渉するなどしたため、面会交流を一時的に禁止し、その後の面会交流のルールを変更した事例
〔14〕 協議離婚後おおむね月1回の割合で面会交流が実施されていたところ、当面は宿泊付き面会交流は控える等の調整を行うのが相当であるとして、原審判を変更した事例

第4章 養育費に関する事情変更

概説
1 養育費支払義務の実定法的根拠
2 養育費支払義務の変更に関する適用条文
3 事情変更において斟酌できる事情の範囲
4 養育費支払義務に関する審判変更等の要件
5 養育費の算定等について

第1 再婚の事情等に基づいて変更請求するもの
〔15〕 離婚後の再婚や養子縁組という事情を考慮し、事情の変更には該当するものの、申立人が努力すれば支払可能であるとして、申立人の減額請求を却下した事例

第2 収入の減少等に基づいて変更請求するもの
〔16〕 収入減少等の事情変更を理由として、調停で定めた養育費支払義務を減額した事例
〔17〕 公正証書によって定められた養育費約定につき、双方の生活を公平に維持していくためにも、減額することが必要とされるだけの事情変更があると認めた事例
〔18〕 事業経費が増大して収入の減少の程度が大きいことから、予想できた減収の範囲を超えているとして、事情変更を認め、調停で定めた養育費支払義務を減額した事例

第3 物価の変動等に基づいて変更請求するもの
〔19〕 消費者物価指数の変動、俸給手取額の増加等を考慮し、前になされた婚姻費用分担(養育費を含む)の審判を変更して、婚姻費用分担額の増額の審判をした事例
〔20〕 別居中の未成年者3名の養育費相当分の増額につき、父母の収入程度等の諸般の事情に最低生活費を斟酌して、父の分担すべき養育費の額を増額した事例
〔21〕 土地の資産価値が変化したことを理由として、養育費の減額あるいは免除を求めた事案において、減額あるいは免除を認めるような事情変更には当たらないとして請求を却下した事例

第4 需要の増加等に基づいて変更請求するもの
〔22〕 申立人の生活程度が普通以上で事件本人の日常生活に事欠くようなことがなく、事件本人が学齢期に達すれば養育費が多少増加する程度のことは事情の変更に当たらないとした事例
〔23〕 離婚の際、母が子の養育費を負担する旨約したとしても、子の成長に伴って教育費が増加する等、その後事情に変更を生じたときは、その約定の変更を求めることができるとした事例
〔24〕 子の養育費として1,000万円を受領したが、子の中学卒業までに使い切ってしまい、さらなる養育費の支払を求めた事案において、事情変更を認めて養育費請求を認めた事例

第5 変更要件を厳格に解するとしたもの
〔25〕 民法880条による協議又は審判後の事情には、すでに判明していた事情のほか当事者において当然予見しえた事情も含まれるため、事情変更とはいえないとした事例
〔26〕 協議離婚の際に公正証書によって合意した養育費につき、軽々に変更されるべきではないが、父母双方の再婚や養子縁組も、事情変更として合意の変更が許されるべきであるとした事例
〔27〕 調停で定められた養育費について、収入の減少を理由に養育費の減額を認めた原審判を取り消して、減額請求を却下した抗告審の事例
〔28〕 離婚時の合意に基づいて養育費を支払ってきたところ、相手方が支払終期の延長変更を求めた審判において、相手方の申立てを却下した事例

第5章 親権に関する事情変更

概説
1 親権者の変更と事情変更
(1) 民法819条6項の意義
(2) 事情変更において斟酌できる事情の範囲
(3) 親権者指定の協議や審判の変更等の要件
2 単独親権者から他の親への変更
(1) 単独親権者が死亡した場合
(2) 単独親権者が行方不明になった場合
(3) 単独親権者が判断能力を喪失した場合
3 親権者としての適格性に基づく他の親への変更
(1) 双方の監護能力を考慮するもの
(2) 現在の安定性を考慮するもの
(3) 子の意思を考慮するもの
4 共同親権者から他の親への変更

第1 親権者の死亡・行方不明・判断能力喪失による変更
1 親権者の死亡による変更
(1) 後見が開始するとして親権者変更を否定したもの
〔29〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、他方の実親が自己への親権者変更を求めたものの、後見が開始するとして抗告を棄却した事例
(2) 後見人選任前に限定して親権者変更を認容したもの
〔30〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、他方の実親への親権者変更を認めた事例
〔31〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、明確に後見人選任前であれば他方の実親に親権者変更をなしうるとした事例
(3) 後見人選任後でもよいとして親権者変更を認容したもの
〔32〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、未成年後見人の選任後であっても、実親への親権者変更を決定しうるとした事例
〔33〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、未成年後見人も実親による子の引取りと親権者変更を望んでいる場合に、実親への親権者変更を認めた事例
〔34〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、遺言によって未成年後見人が指定されている場合に、実親への親権者変更を認めた事例
(4) 親権者変更はなしうるが適切でないとして否定したもの
〔35〕 離婚による単独親権者が死亡した場合、実親への親権者変更は適切でないとして、親権者変更を認めた原審判を取り消して申立てを棄却した事例
〔36〕 単独親権者である母が死亡し、子が多額の遺産を相続したため、未成年後見が相当であるとして、借金を抱える実父の親権者変更の申立てを却下した事例
(5) 養親が死亡した場合に実親への親権者変更を否定したもの
〔37〕 養子縁組をした未成年者につき、養親が死亡したため、実親が親権者変更を申し立てたところ、原審判が申立てを却下したため抗告したが、親権者変更を否定して抗告を棄却した事例
(6) 親権者死亡の場合の特殊な問題について判断したもの
〔38〕 離婚による親権者である母が死亡した場合、実父への親権者変更審判に対して、母からの委任に基づいて事実上子を監護する者は、即時抗告を申し立てることができるとした事例
〔39〕 離婚による親権者が死亡した場合、子を監護している祖母が未成年後見人選任の申立てをし、7歳の子も祖母との生活を望んだとしても、実親への親権者変更を決定しうるとした事例
〔40〕 離婚による親権者が死亡した場合、親権者変更が認められるが、未成年の子が15歳以上であるときには、その子の陳述を聴かなければならないというルールの例外を認めた事例
2 親権者の行方不明による変更
〔41〕 親権者が所在不明となった場合、当然に親権者を変更すべき原因になるものとはいえないとして、児童福祉施設に入所中の子についてなされた親権者変更の申立てが却下された事例
〔42〕 親権者である父が行方不明となった場合、事件本人である子を実子同様に監護養育している叔母夫婦と正式に養子縁組させるためになされた母への親権者変更の申立てを認容した事例
3 親権者の判断能力喪失による変更
〔43〕 離婚の際に親権者となった母が交通事故によって判断能力を喪失した場合、本来は未成年後見が開始すべきであるとしながら、父への親権者変更を認容した事例

第2 親権者としての適格性による変更
1 双方の監護能力を考慮するもの
〔44〕 離婚の際に親権者となった父が子の監護養育をしなくなった場合に、子の監護養育をなしうる家庭環境にある実母への親権者変更を認容した事例
〔45〕 離婚の際に親権者となった父が子らの監護養育を行っておらず、事実上子らの監護養育を行ってきた母への親権者変更を認容した事例
〔46〕 長女の親権者となった父と二男の親権者となった母が、相互に子の連れ去りや連れ戻しを繰り返した結果、父が二男の親権者変更を求め、母が長女の親権者変更を求めて争った事例
〔47〕 離婚の際に親権者となった母の監護能力に問題があるとして父への親権者変更を認容した事例
2 現在の安定性を考慮するもの
〔48〕 離婚の際に父が親権者となったが、継母と子との関係が悪化し、継母が親権者変更を求めたところ、実母への親権者変更を却下した事例
〔49〕 離婚の際に父が親権者となったが、実母が親権者変更を申し立てて原審判がそれを認容したのに対し、現状維持が子の利益に合致するとした抗告が認められた事例
〔50〕 離婚の際に父が親権者となったが、実母が親権者変更を申し立て、3歳の女児であることから、現状尊重の原理よりも母性優先の原理が重視されるべきとして、親権者変更申立てが認容された事例
3 子の意思を考慮するもの
〔51〕 母が親権者となったが、父が子を連れ去って7年間父と祖母のもとで監護養育してきた子につき、10歳の子の意思を尊重して父に対する親権者変更申立てが認容された事例
〔52〕 母が親権者となったが、母子関係は良好でなく、父とは良好な関係にある母方親族が子の監護養育を担っており、10歳の子の意思を尊重して父への親権者変更申立てが認容された事例

第3 共同親権から単独親権への変更の可否
〔53〕 親権者となった母が再婚して再婚相手と養子縁組をしたものの、養親が子を虐待している場合に、再婚夫婦の共同親権を実父の単独親権に変更できるかにつき否定した事例

第6章 扶養に関する事情変更

概説
1 扶養義務の概念
2 事情変更において斟酌できる事情の範囲
3 扶養に関する審判変更等の要件

第1 将来事情変更に基づく変更請求をなしうることを明示したもの
〔54〕 認知した未成年の子が扶養料を請求したところ、父の生活状況にゆとりがないため、扶養料を命じるとともに、将来事情変更に基づく扶養料の増額請求をなしうる旨を明示した事例

第2 事情変更に基づく扶養料の変更を認めたもの
〔55〕 親族関係調整調停事件の調停条項で定めた以外の扶養料につき、扶養権利者の扶養必要性と扶養義務者の扶養可能性に照らして、調停外の扶養料の請求を認容した事例
〔56〕 老親夫婦が医師となって高額所得者となっている長男に対し扶養料を請求し、老親夫婦の子に対する過去の養育の事実等を考慮して扶養義務が認められるとした事例

第7章 相続に関する事情変更

概説
1 遺産分割と事情変更
2 特別縁故者への財産分与と事情変更
3 遺留分放棄の許可審判に対する事情変更に基づく取消し

第1 遺産分割に関する事情変更が問題となったもの
〔57〕 遺産分割後に紛争調整調停事件において調停に代わる審判がなされた場合、即時抗告期間後に、家庭裁判所が職権で当該審判の取消し・変更をすることはできないとした事例

第2 特別縁故者への財産分与に関する事情変更が問題となったもの
〔58〕 裁判所の後見的役割及び合目的性の優位に鑑みて、非訟事件においては裁判が事情変更によって不当となった場合は、確定後においてもこれを取り消しうるとした事例

第3 遺留分放棄の許可審判の事情変更による取消しが問題となったもの
〔59〕 資産のある継母と養子縁組し、実父の遺留分放棄の許可審判がなされたが、実父の相続開始前に継母と離縁したため、事情変更に基づいて遺留分放棄の許可審判が取り消された事例
〔60〕 強制執行の不安から遺留分放棄の許可審判がなされたが、債務完済という事情変更を理由とする遺留分放棄の許可審判の取消申立てを不当として排斥した事例
〔61〕 負債整理の条件として遺留分放棄の許可審判がなされたが、被相続人の意思も変わったという事情変更を理由とする遺留分放棄の許可審判の取消申立てを却下した事例
〔62〕 妻と認知した子の間の紛争予防のため財産贈与と遺留分放棄がなされたが、被相続人死亡後に事実を知った子の事情変更に基づく遺留分放棄の許可審判取消申立てを却下した事例

審判例年次索引

カテゴリ「紛争・賠償」のその他の書籍